今年ズッキーニの種まきから収穫まで経験し、気が付いたことや反省点をまとめました。
プランターに種を蒔いたら徒長して失敗したので、畑に直接直播きしビニールトンネルを張って育てました。
ズッキーニとは
見た目はきゅうりに似ていますが、ズッキーニはカボチャの仲間です。
シャクシャクとした独特の食感とクセのない味は、夏野菜の定番です。
原産地は中米とも言われていますが、日本で栽培が始まったのは1980年代頃から。
代表的な形と色で分けると主に4種類。
グリーントスカ | 細長く緑色のもの |
オーラム | 細長く黄色のもの |
ゴールディー | 球形で全体的に黄色のもの |
アラジン | 円盤形で薄緑色のもの |
その他品種改良され、縞模様やまだら模様など、見た目にも楽しいズッキーニがたくさんあります。
ズッキーニの徒長
一昨年は、ズッキーニの苗をホームセンターで買って育てましたが、今年は種を買って育ててみることにしました。
ズッキーニの発芽温度は25~30℃。
4月の秋田の最高気温はまだ20℃にも達していないので、プランターに種を蒔き、リビングの窓辺に置いて室内で育てました。
室内温度は20℃前後。
窓辺で日当たり良好です。
種を蒔いて5日めには一斉に発芽をしましたが、その後ヒョロヒョロと徒長をしてしまいました。
徒長した原因は、
▪一定の温度が保たれるリビングでは、昼と夜の温度差がなかったこと
▪夜になっても蛍光灯の灯りに照らされて、常に明るい状態にさらされていたこと
と、考えました。
植物が健康的に育つためには、1日の中でも昼は明るく、かつ気温が高く、夜は暗く、かつ気温が低くなるという自然界の当たり前の環境を整える必要があったと気づかされました。
ズッキーニの種を畑に直播きする
日照時間や温度変化を管理するには、プランターで育てるよりも畑に種を直播きしたほうが、簡単です。
問題は秋田は冷涼地だってこと。
なので、発芽しやすいようにビニールトンネルで覆うことにしました。
防寒・保温・成長促進のためのビニールは、厚さ0.1mmの塩化ビニール。
もちろん地面には黒マルチを張って地温を上げます。
日中の外気温18℃の時でも、ビニールトンネル内では29℃もありました。
すばらしい温室効果です。
黒マルチに穴を開け、1か所に2粒のズッキーニの種を植えました。
1cmほどの深さです。
ズッキーニ発芽
蒔いたズッキーニの種は「トーホク交配のズッキーニよくなる君」。
1袋6粒入りで298円也。
そして種を蒔いて5日めに6粒全部発芽しました。
ズッキーニを育てる際の注意
ビニールトンネルで覆っている間は、毎朝ビニールの間から水まきをしました。
また、気温が20℃を超える晴天の日は、ビニールの裾をクリップであげて風通しをよくしました。
種まきから2週間めで本葉が出ました。
この時、1か所に2株育てていたズッキーニのうち1つを間引きし、1本立てにしました。
種まきから4週間目、大きくなったズッキーニの葉っぱがビニールトンネルの中で窮屈になってきたので、ビニールトンネルを外しました。
ズッキーニがある程度大きくなってくると、風で煽られた際に株元から折れることがあるので、支柱を立てて紐で結びました。
この時点で、すでに花芽がついていますので、肥料をひとにぎり株元に撒いています。
ズッキーニは人工授粉
種を蒔いてからちょうど1か月。
ズッキーニの1番花である雌花が開花しました。
しかし、ズッキーニの雄花はまだ咲いていません。
最初のうちは、ズッキーニの雌花と雄花が同時に開花するということはなかなかないので、かぼちゃの雄花で人工授粉をしました。
その後はズッキーニの雄花も雌花も次々に咲くようになりましたが、ズッキーニの雌花は午前中には閉じてしまうので、なるべく人工授粉をするようにしました。
雄花の雄しべの先端を雌しべにチョンチョンと軽くこすって人工授粉しています。
受粉できなかった、もしくは受粉に失敗したズッキーニは、10cmサイズのまま大きくならず、その後柔らかくなって腐ってしまいます。
また、未受粉のものは形もイビツだったりします。
ズッキーニ収穫
今年4株育てたズッキーニは、とにかくよく実がなりました。
まさに「ズッキーニよくなる君」でした。
あまりに採れすぎて、後半は人工授粉はしませんでしたが、こうなると自然受粉でどんどん実は大きくなりました。
受粉後は1週間程で収穫サイズまで大きくなりますが、1日採り遅れるだけで、ズッキーニは大根サイズにまで巨大化します。
大きくなりすぎたズッキーニは、実が固くなるし、中には種が大きくなっているしで、あまりおいしくなくなってきます。
また株自身にも負担がかかるので、採り遅れのないようにしたいところです。
また、6~7月頃に収穫できたズッキーニの色は、緑色というより黒光りしていました。
それが10月にも入ると、緑色が徐々に薄くなってきました。
味は大差はないものの、皮の張り方などはやはり夏に収穫したもののほうがピンとしていて食感もよかったように思います。
4株のズッキーニから収穫できたズッキーニは、156本。
ズッキーニ料理はかなり食べましたし、冷凍庫に収まりきれないくらい冷凍保存もしました。
また、かなりの数を周囲の方々に配りました。
10月末になっても、まだ花が咲いていたズッキーニですが、ここで撤去しました。
今年は本当にズッキーニに恵まれた年でした。
秋田が比較的お天気に恵まれたことも関係していると思います。
ズッキーニの病気
ズッキーニを育てている最中、害虫に困ったことは1度もありませんでした。
しかし、7月頃からうどんこ病にかかるようになりました。
かぼちゃの葉っぱから飛び火したうどんこ病でした。
幸い、うどんこ病になった下葉を除去しながらの収穫で、被害はさほど広がらずに済みました。
ズッキーニを育てて3年目となりますが、うどんこ病にかかったのは今年が初めてです。
うどんこ病で撤去した葉っぱは、燃えるゴミとして処分しましたが、胞子はそこらじゅうにあるといいます。
野菜が丈夫に健全に育つためには、健康な土壌づくりも考えていかなければならないことを、今年は学びました。
来年、ズッキーニを育てるのは3株くらいでちょうどいいかもしれないなぁ。
以上、ズッキーニを種から育てて学んだことでした。